レーザー加工システム.comは、レーザー加工システムの専門会社です。産業、民生対応。全国対応。

液晶/PDP/有機ELDのITO膜の膜除去・パターンニング
レーザエッチングシステム CTET-LD(1)〜(3)

■特 長

ITO膜の除去性能を重視した光学パーツの選択と光学設計を施しています。
レーザ光線をガルバノメータで振っても、標準装備の自動XYステージを移動させてもエッチング加工が可能です。(基板の大きさ、パターンの大きさで選択できます。)
DXFデータを登録し、それによりエッチング加工を実施します。
PETフィルム、ガラス基板上のITO膜をパターン除去します。
ITO膜については各ユーザにより仕様が異なっていますので、最適システムを提供するため事前にワークテストが必要になります。
ワーク寸法は最大で500×500mm迄加工可能です。

レーザ光はレンズ等によりスポット光に集光できるため、非常に微細な領域を除去加工できます。この原理を用いて液晶等の電極に使用されているITO膜のパターンニング加工等を行うのがレーザエッチングシステム:CTET−LD(1)〜(3)です。

ITO膜のパターンニングは従来、化学薬品を用いるウェット法で行われてきましたが近年その工程の複雑さと環境の点でドライエッチング技術が求められており、レーザエッチング法は液晶、有機EL、無機ELパネルの製作工程で必須の技術です。

このシステムは、光源にLD励起のYAGレーザ光を使用しており目的とする加工の種類によりCTTM−LD−(1)とCTTM−LD−(2)を使い分けます。(2)は(1)の約5倍のエネルギー強度がありより高いエネルギー加工が可能です。また多岐に亘る加工要求に応えるべくラインナップしているのがCTTM−LD−(3)です。これはイージーオークメイドとも言える商品で光学系は基本的に(1)または(2)を使用して光源のレーザを最適なものにする仕様です。

永年の経験と技術により使用するレーザ波長の選択も含めた、内外を問わない最適のレーザ光源を推奨し、またシステムアップいたします。


レーザエッチング(ITO膜)

外形寸法図

■仕様(本体装置)

目的

ガラス又は、PETフィルムに蒸着された薄膜(ITO)をレーザエッチングするシステム

ワーク寸法

MAX 500×500mm
使用材料及び処理
ジュラコン (Polyacetal、POM)※ステージ最上部に取付
アルミ アルマイト(白色)処理
ステンレス
ユニクロ、カニゼン、塗装処理
その他

塗装色

貴社指示色(マンセルNo.の指示と色見本の支給)

ユーティリティ

電源電圧 AC200V 3相 50又は60Hz 30A 弊社側受端子台(位置は図面参照)

エアー源 0.5Mpa

集塵源 10/分以上 貴社側受 φ50集塵ダクト(位置は打ち合わせ)

当装置御使用についての注意

ITO膜については、各ユーザーにより多種多様の物がありますので、事前にワークを借り受けテストする必要があります。
テストカットにより、下記を決定する必要があります。
・レーザバワー
・レーザ発振周波数
・レーザ焦点距離(場合により、ディフォーカスする必要あり)
・XY移動テーブルスピード

バキュームテーブル

位置決めピン、バキューム溝、バキューム穴吸着確認スイッチはバキューム計  吸着は付属の真空ポンプ使用バキューム開放時、大気真空破壊あり
注意)ワークの大きさにより(特に小さい寸法の物)バキュームが不完全な場合があります。又、PETフィルムの場合端面が平面にならない場合があります。
この時は、テープ止め等の作業を行ってください。
移動テーブル
X軸テーブル ストローク700mm
レーザ加工有効ストローク500mm
Y軸テーブル ストローク880mm
レーザ加工有効ストローク500mm
共通項目 ポールネジ           リード10mm
サーポ形式          ACサーポ400W
繰り返し精度        ±0.005mm
テーブル速度        MAX500mm/sec
集塵ノズル
レーザビーム中心を囲む形で、□120mmの物がバキュームテーブル上25mmのところにあります。
装置後部に集塵タクト(φ50)がありますので、貴社ご準備の集塵源に接続してください。
注意)当集塵ノズルは、主に、レーザ加工時の蒸発ガスをバキュームするもので、異物等をバキュームするためのものではありません。
レーザヘッド(シグマ光機製)
fθレンズ=150mm
レーザヘッドは上記の他にf=100mm及び300mmも搭載できるように設計されています。
レーザウィンドウ
有害なYAGレーザノルマ波を吸収します。
左右スライド扉の右側扉にありますが、レーザ加工点より遠いため、光が見えるのみで、加工状況を確認することはできません。
操作パネル等
操作パネル タッチパネル兼用
運転時に必要な情報及び押しボタンスイッチ等が表示
非常停止ボタン 緊急停止用
当ボタンを押すと、ボタンはロックされ、装置は緊急停止。
解除は、ボタンを右に回して解除し、ワークを取り出してから、原点復帰より実施
スタートボタン 自動運転時
ストップボタン 一時停止等に使用  再スタートが容易
シャッターボタン 当ボタンを押すことにより、自動運転時に必要に応じてレーザ光が出射
当ボタンが押されていない時は、自動運転時にレーザ光は出ません。装置の運転のみで終了します。
パソコン関係(下記同等品)
パソコン DOS/V機
CPU Pentium4 1.7GHz
RAM SDRAM(ECC無し)256MB
ハードディスク 20GB
CDROM 48倍速
FD 2モード
外部ポート lEEE802.3U(100BASE-TX/10BASE-T)1
パラレルポート(プリンターポート)
シリアルポートは、周辺機器で使用のため、別途外部では使用できません。
WindowsNT4.0  Worksstation
LANボート 他のパソコンとの接続可
パトライト
青点滅 自動運転可能状態
黄点滅 自動運転中
赤点滅 異常による停止中
DXF図面の登録
当装置はCADにより書かれたDXF図面により運転されますので、あらかじめ、決められた操作で当装置パソコン内のDXF図面を登録
自動運転手順
1)電源ON ブレーカをONにし、電源ランプの点灯を確認
2)原点復帰 操作パネルに「原点復帰」ボタンが表示ボタンを押す
原点復帰動作が開始
3)レーザエッチングパターンの決定 操作パネルの「設定」ボタンを押す
・登録されている品種が表示、選択
4)ワークのセット 装置のスライド扉を左右各々開くワークを位置決めピンに突き当てる
バキューム開始ON/OFFボタンを押す真空ボンフが回転し、ワークが吸着
5)自動運転スタート スライド扉を閉め、操作パネル下の「スタート」ボタンを押す
扉がロックされ、自動運転がスタート
6)ワークの取り出し 自動運転が終了しますと、ブザーが数秒鳴り、扉のロックが解除
スライド扉を開いてバキュームON/OFFボタンを押す
真空ボンプが停止
ワークを取り出す

注意)ブザー鳴り時間は、操作パネルの設定モードにて安易に変更できます。

レーザヘッドの焦点合わせ
下記の特に行ってくだきい。
当装置の立上げ時
定期点検
リーク品種が変わり、厚さが変わった時
ステージの移動
1)XYテーブルの移動 手動モードでXYテーブルを移動させて、バキュームテーブルをレーザヘッド下に持ってくる
2)焦点合わせモードにする 操作パネルにより、焦点合わせモード
3)レーザヘッドの調整 装置裏側の扉を開く
レーザ上下時クランプネジ4本をゆるめる

薄いステンレス板をバキュームテーブル上に乗せる

レーザテストボタンを押し、レーザ光を出射

レーザヘッドを上下させ、焦点の合った所で止める

再度レーザテストボタンを押し、レーザ光を止める

レーザ上下時クランフネジをゆるめ、ダイヤルゲージのセット

注意)当作業は、必ずレーザ用保護メガネを着用して行ってください。
その他の機能
手動操作モード
エラー表示
ティーチンク機能
保障期間
納入後、1年間(8時間稼動/日)弊社側責任における故障については、故障部品の無償支給いたします。


■CTTM-LD(3)使用推奨レーザ及び製造・販売元(抜粋)

LYCM-LD20シリーズ(LD励起YAGレーザ:入=1.06μm、平均出力20W以上) (シグマ光機)
LYCM-LD20Gシリーズ(LD励起YAGグリーンレーザ:入=532nm、平均出力5W以上) (シグマ光機)
Q200αシリーズ(LD励起YAGレーザ:入=1.06μm、平均出力200W以上) (片岡製作所)
AVIAシリーズ(LD励起YVO4レーザ:入=1.06μm、平均出力40W以上) (コヒレント社)
AVIAシリーズ(LD励起YVO4レーザ:入=532nm、平均出力20W以上) (コヒレント社)
INAZUMAシリーズ(LD励起YVO4レーザ:入=1.06μm、平均出力35W以上)(スペクトラフィジックス社)
INAZUMAシリーズ(LD励起YVO4レーザ:入=532nm、平均出力20W以上)(スペクトラフィジックス社)
SL185シリーズ(LD励起YAGレーザ:入=1.06μm、平均出力10W以上) (NEC)
Applied Harmonicsシリーズ(LD励起YAGレーザ:入=532nm、平均出力10W以上)(フォトンリサーチ)
Applied Harmonicsシリーズ(LD励起YAGレーザ:入=355nm、平均出力5W以上)(フォトンリサーチ)

仕 様

レーザヘッド部

レーザ部 形式 レーザの種類 固体 コタイ レーザ
レーサ媒質 Nd:YAG及びSHG(2倍波)非線形結晶
光共振器 ファプリ・ペロー型(基本波、及びSHG共)
励起形式 連続励起、Q−スイッチ(Q・SW)発振
励起光源 LDユニット
Q−SW方式 光共振器内音響光学(AO)素子シャッターによる
光遮断方式 回転ソレノイド式、光共共振器内機械式シャッター
ガイド光 670nmLD、コリメートレンズ付き
光学物性 発振波長 (1)λ=1.06μm (2)λ=0.532μm(非線形結晶による)
光出力(CW発振時) (1)定格20W以上 (2)定格5W以上
発振器モード 低次モード
ビーム出力径 1.5mm(ビームエクスパンダ前)
電気特性 放電電流 1A=54A(定電流制御)
放電電圧 5V Max
Q−SW周波数 0.1=60kHz(RF24MHz)
スキャニング部 形式 光走査方法 ガルパノモータ駆動の回転ミラーによる(×、Y軸共通
光集束 fθレンズによる
ビームエキスパンダ 凹レンズ、凸レンズ組み合わせ3倍、6倍
光学特性
(×3ビームエクスパンダ使用時)
  標準fθレンズ 短焦点fθレンズ 長焦点fθレンズ
焦点距離 f=150mm F=100mm F=300mm
光走査範囲 φ120mm
(85mm□)
φ60mm
(42mm□)
φ240mm
(170mm□)
ワークディスクンス
(保護ガラスホルダーの下端面からの距離)
175mm 117mm 359mm
集束スポット 約0.2 約0.1mm 約0.1 約0.05mm 約0.4 約0.2mm
位置分解能 7μm(計算値) 5μm(計算値) 15μm(計算値)
位置精度 ±14μm(計算値) ±10μm(計算値) 30μm(計算値)
焦点深度(参考値) ±1.7mm(計算値) ±0.7mm(計算値) ±3.4mm(計算値)
走査能力 走査速度
(fθ=150mmの場合)
27.3m/s 1/2ストローク平均

制御部

システム PC部 CPU 5×86・133MHz
ディスプレー 液晶タッチパネルDSTN12.1lnch
OS MS ・DOS Ver.6.2
半導体メモリ 8MB
主記憶装置 2.5lnch HDD3.2GB
補助記憶装置 3.5" FDD(2HD)2モード
拡張機能 外部パラレル制御、外部シリアル制御
電源部 LD電源 DC5Vx54A
低圧電源 DC24V2台、DC15V2台
Q−SWドライバ 24MHz50W
空冷チラー部 冷却水 精製蒸留水
冷却水温度 25℃±1.0℃
冷却水水量 タンク容量:約2.8リットル 配管内容量:1リットル

操作

メインスイッチ 前面扉部のキースイッチによる
操作方法 液晶タッチパネル、パネルスイッチ、キーボード併用
パネルスイッチ 非常停止、シャッター開閉、刻印開始
図形入力 形式 方式 DXF形式の図形ファイル(FDによる入力コンバータ使用)
レイヤー数

10

ベクトル数
(1レイヤー当たり)
約3000要素
図形刻印条件 図形回転 0℃〜360℃
最小線幅 約0.05mm(fθ=150mm、黒アルマイト使用)
太文字指定 0〜15
刻印位置指定 X 、Y(0.01mm単位で指定)

ユーティリティ及び運転条件・設置環境等

電源
仕様 仕様 単位
電圧 AC200:±10%3φ
電流 10(50/60Hz) A
接地 第3種接地
接続 2P、接地付き
ケーブル長 5 m
色分け R(赤)、S(白)、T(黒)
推奨漏電ブレーカ 定格電流 10 A
定格電圧 200 V
極数、素子数 2P
感度電流 100 mA
※貴社では当該電源ラインに何らかの漏電保護対策がとられている場合にはこの限りではありません。

冷却水(蒸留水)
容量 28リットル
交換 〜6ヶ月
設置
場所
  • レーザヘッド部は平坦場で剛性の高い架台に、所定のボルト穴を用いてネジ止めで固定して下こい。またはオプションの専用架台を用いることをお勧め致します。
  • ワークについてはヘッドと平行であること、刻印中に振動等の影響を受け無いことが条件となります。
設置高さ
  • レーザヘッド部はLDハウス交換の時にハウス内の冷却水をタンクに逃がす為、制御部内の冷却水タンクの水面より高い位置に設置する必要があります。標準的には制御部の設置床面に対して50cm以上の位置に設置して下さい。

■操作上のご注意

本装置は本体に添付される取扱説明書を十分にご理解したうえで操作願います。特に内部に高電圧を発生する電源を含み、また強力なレーザ光を発生する為に、取扱いを誤ると大変危険です。
レーザ光に関する安全基準としてはJlS ・C6802レーザ製品の安全基準に準した対策を立てて下さい。


■保障及びメンテナンス

無償保証
取扱説明書等の注意に従った正常な使用状態で発生する故障は納入検収後1年間無償修理をいたします。尚以下に
例示される様な設計条件に合致しない条件で動作、保存された場合に発生する不具合や消耗品の交換についてはその限りではありません。
  • 光学素子の表面の汚れやそれに付随して発生する不具合
  • お客様によるLDハウスの交換により発生した不具合
  • ご使用上の誤り及び不当な修理や改造による不具合
  • 火災、地震、風水害、落雷その他天変地異等の不可効力な自然災害による不具合

一般保障、メンテナンス 上記無保証の範囲外で本製品に不具合があった場合、装置移動の請け負い、一般点検調整のメンテナンス、取扱い説明について、以下について有償で対応いたします。
  • 交換部品代金実費
  • 技術料
  • 出張旅費、宿泊費
  • 輸送費、通信費
 TOPへ
「レーザー加工システム.com」運営会社 株式会社LDF
〒193-0985東京都八王子市館町815-1 拓殖大学 産学連携研究センター207